応用演習T (金3)

開講テーマ  ― アジアの児童文化の源にある「異形なもの」を考える ―
授業目標
児童文化の中の「異類」「異形なもの」「変身話」を考える。
古代から、人類史が「異類」「神々」として恐れ、敬ってきたものは、じつは「いのち」が本来持っている変化する多様性への恐れ、驚きから来ているものです。そうした「異類」「神々」への感性は、現在「児童文化」の中にもっとも形を変えて残ってきています。特に魔物や妖怪、怪物などの話は、「異類」の誇張された姿であることが多いものです。
この授業では、そうした「いのち」の変形するイメージを踏まえながら、主に古代、中世、近世の歴史の中で、神話や民話、昔話、童話などに現れた様々な「異形なもの」の意味について考えます。そして、私たち自身が抱える「異形」を見つめ直し、実はそれが子どもにとっても、大人にとっても、生きる上でとても大事なものであることを学んでゆきます。
授業計画
最初、卵から成体に至るいのちの変形の歴史を踏まえるとともに、古代ギリシア、ローマ、ケルトなどの神話、民話の物語の理解、そしてアジア、日本の神話・民話の中に出てくる「異形なもの」の意味を考える。特に世界中に広がる「蛇」の形象は、とことん追求します。
1. いのちの変形の歴史と物語の始まり
2. 古代の信仰と、神々の末裔
3. 蛇と龍の物語
4. 古事記の物語
5. 陰陽五行説と「もののけ姫」の世界
6. ギリシア神話とメドウサ
7. 西遊記の世界
8. 中世の物語
9. 魔女の物語と宗教改革
10. グリム童話について
11. アンデルセンの物語
12. 「七夕」論
13. 宮崎駿の世界(1)
14. 宮崎駿の世界(2)
15. 宮崎駿の世界(3)

授業方法 講義とともに、ゼミ生個別の発表、グループや全体の討論も重要になる。
最後ミニ卒論作成。


―2016年度 講義内容(シラバス)より―