共著のご紹介


もういちど自閉症の世界に出会う
「支援と関係性」を考える

ミネルヴァ書房
 2016年7月30日

自閉症の理解や支援に関する本は多いが、日常的に自閉症当事者に関わる支援者の助けになり、勇気づけるような本はどれだけあるだろうか。本書はそんな本をめざしている。自閉症を、脳の障害などに結びつけて簡単に「わかった」と言わず、安易に「わからない」とも言わず、関わりの中で「わかろうとする」ことを試みる。その上で、当事者と支援者の長年の生々しい関わりを描いた事例をとおして、関係性にもとづく支援のあり方を考える。

―目次―
はじめに──セミナー開講の辞

 第T部 理論編
第1章 クマのプーは「おばかさん」なのになぜ人気があるのか(村瀬 学)
 1 小澤勲と自閉症
 2 プーの世界


第2章 「心の理論」から「世界の理論」、そして「感覚の理論」へ
    ──自閉症を有する人と凡人との「違い」は脳か?隠喩か?それら以外か?(高岡 健)
 
第3章 自閉症という現象に出会って「私たち」の不思議を思う
    ──わかりあうことの奇跡とわかりあえないことの自然(浜田寿美男)

 第U部 事例編
第4章 まだまだ「あたし研究」中──本人が体験している自閉症の世界(小道モコ)


第5章 地域でともに生きるためにできること
    ──事例報告「危ない橋を渡ってきて、崩壊してもおかしくなかった:独り暮らし」(長尾祥司・平岡美鳥)


第6章 落ち着いて日々を過ごせる環境をつくる──事例報告「晴れのち晴れ」(福 寛・荒川輝男・高橋道子)


補 章 たがいに出会い、関わり合う──事例報告を受けて
 1 他者と共有する時間と体験
 2 障害がある人と日々関わるなかで
 3 それぞれの現場で

おわりに
参加者の声はじめに