自著のご紹介


理解のおくれの本質 −子ども論と宇宙論の間で

大和書房 
1983年4月10日
 心身障害・知的障害という病理学の視点から追求されるばかりの「知恵遅れ」の主題を、心的な現象にとって、理解(知恵)が遅れるということはどういうことなのか、という普遍的な主題の中でとらえ返して追求した論考。重要な観点は、障害として「おくれ」があるわけではなく、理解という仕組みを持つことの中にすでに「おくれ」という構造を持たざるを得ない、そういう心的現象のあり方を追求するところにある。「自閉症論批判」「言葉のおくれとは何か」「山下清論」などを含む。
―目次―
まえがき

第一部 最初のかたち
T 呼吸の方法
U いきの構造T
V いきの構造U
W 希望の構造
X 危機について
Y 宇宙論の方へ

第二部 理解のおくれの本質
[1]子どもの世界
[2]おくれる子どもたちの世界
T 心的世界の変容構造
U 自閉症論批判
V ことばのおくれを考える
W 重度の子の世界

第三部 山下清論

あとがき