自著のご紹介



ことわざの力
洋泉社
1997年3月26日
 「石に花咲く」。相容れない共同体の慣習を越えて、いつか行き来できる道が見い出された時にこういうことわざが作られた。ことわざは、個人の行動の戒めといったものではなく、常に異質な社会の間の相互関係を探る、「共生の作法」として追求されてきたものである。「隣の花は赤い」。この「隣」との価値観のずれ。そんな価値観の異なるシステム同士が、どうしたら接点を持ち、異なる価値の変換ができるのか。その知恵を私はことわざの発想の中で発見した。今までにない新しいことわざ観の創出。
―目次―
まえがき

第一部 ことわざ発見
T ことわざへの新しい視点
U 「明日」への仕組み
V 風物の循環 ―水・物・時・風―

第二部 生ける風物
T 「植物」にまつまることわざ ―人生のめぐり―
U 「親子」にまつわることわざ ―同一からの旅立ち―
V 「動物」にまつわることわざ ―力のめぐり―
W 「身体」にまつわることわざ ―情報のめぐり―
X 「衣」にまつわることわざ ―粉飾のめぐり―
Y 「食」にまつわることわざ ―侵犯のめぐり―
Z 「住」にまつわることわざ ―安全のめぐり―

付論

あとがき