自著のご紹介



初期心的現象の世界 ―理解おくれの本質を考える―

大和書房 
1981年 6月10日
 心の発生を、類的な構造(融合の世界)と主観的な構造(区別の世界)の二重構造においてとらえ、その初期形態としての子どもの世界を、心的現象の変容と発達の過程として総体的に分析した論考。従来の乳幼児期における個人の成長の観察を中心にして得られる子どもの見方ではなく、「類としての心」と「個体としての心」の統一構造の中に見えてくる新しい子ども像を追求した。「初期とは何か」「年齢とは何か」「二語文の獲得とは何か」「自己像の形成とは何か」などの主題も論じる。
―目次―
はしがき

第一部 予備考察
T 方法としての〈弛緩〉

U 心的現象総体への視点

第二部 初期心的現象の世界
T 初期とは何か

U 初期心的現象の変容と発達

V 理解おくれの本質

補遺ノート

あとがき